MAPRISEに「上空通過頻度(航空機・参考値)」レイヤーを追加しました。約500m四方のマス目ごとに、航空機が近くを1日に何便通るかを色で示します。羽田・成田・関西・伊丹・福岡の5空港を実際に表示して、空港ごとの違いを見ていきます。
こんにちは、MAPRISE開発チームです。
このたび、「上空通過頻度(航空機・参考値)」というレイヤーを新しく公開しました。約500m四方のマス目ごとに、航空機が近く(斜めの距離で1km以内)を1日に何便通るのかを、色で示すものです。
物件や土地を見るとき、日当たりや浸水の想定は気にしても、「飛行機がどのあたりを通るのか」までは、なかなか調べにくいものです。そこで今回は、このレイヤーで5つの空港を実際に表示して、気づいたことを紹介します。
このレイヤーが示しているもの
有志の方々が運営する受信網(ADS-B)で集められた航跡を、2025年10月から2026年9月の各月2日、合計24日分について集計した参考値です。色は「まれ(1日1便未満)」から「非常に多い(1日50便以上)」までの段階で表示します。マスをクリックすると、1km・2km以内を通る便数、真上を通る便数、低空の便数、夜間の割合なども確認できます。
ご利用にあたって、3つの点にご注意ください。
- 受信網が弱い地域は「判断できません」などと表示します。0便という意味ではありません。
- ADS-Bを送らない小型機や自衛隊機などは含まれません。
- 騒音の大きさや、法律に基づく騒音対策区域を示すものではありません。
羽田空港:面で広がる赤

日本で最も発着が多い羽田空港です。滑走路のある埋め立て地の上に赤いマスが並び、その外側を橙色が取り巻いています。滑走路のマスをクリックすると、1km以内を通る便は1日あたり238便でした。このレイヤーは、陸地から約12海里(領海の目安)までの海のマスも表示します。羽田の沖でも、東京湾の上に南へ向かって赤い帯が伸び、東側にも帯が続いているのが見えます。
目を引くのは、品川区・大田区・川崎市の側にも色が広がっていることです。羽田では2020年3月29日から新しい飛行経路の運用が始まり、南風のときの午後には、都心の上空を通って着陸する経路が使われているとされています。こうした運用の影響が、色の広がりに出ているのではないかと考えています。
成田空港:一本の長い帯

成田空港は、羽田とはまったく違う姿でした。滑走路の方向に沿って、赤い帯が画面の端まで細長く伸びています。周囲は薄い色が中心で、飛行機が通る「道」だけがくっきり浮かび上がります。
成田は開港以来、原則として23時から翌朝6時までは離着陸ができないとされてきました。2019年10月27日からは、A滑走路の運用が24時までに延びています。2029年3月には新しいC滑走路の供用開始が予定されており、将来はこの帯の形も変わっていくのかもしれません。
関西国際空港:海の上の人工島

1994年9月に開港した関西空港は、大阪湾の人工島にあります。地図でも、赤いマスは島の上に固まり、そこから南西の海の方向へ、細い帯が長く伸びています。
この帯は、島へ着陸する便の通り道が海の上にあることを、そのまま示しているのだと思います(詳しくは、関西空港とセントレアの記事に書きました)。なお、関西空港は2007年8月に4,000mのB滑走路が加わり、日本で初めて完全な24時間運用が可能になったと説明されています。
伊丹空港:街の中を貫く帯

5つの空港の中で、最も「暮らしとの近さ」を感じたのが、大阪国際空港(伊丹)です。赤い帯が、伊丹市から豊中市、大阪市の北側へと、住宅地の中を斜めに貫いています。クリックした地点では、1km以内を通る便が1日56便でした。
伊丹は運用時間が7時から21時、1日の発着回数の上限は370回と定められています。クリックした地点の夜間(22〜7時)の割合も0%でした。便数そのものより、街と空港の近さが色で伝わってくる場所だと感じています。
福岡空港:都心のすぐ隣の滑走路

最後は福岡空港です。博多湾から空港、そして春日市の方面へ、南北に赤い帯が伸びています。市街地のすぐ隣に滑走路があることが、色の分布からもよく分かります。
福岡空港は、2025年3月20日に2,500mの増設滑走路が供用を開始し、滑走路が2本になりました。今回の集計期間は、増設の前後をまたいでいます。また、福岡周辺には、受信できた日が24日中13日にとどまる地点もあります。受信網の状況による影響には、ご注意ください。
5空港を並べて
5つの空港を並べてみると、空港ごとの個性が、色の形になって現れました。羽田は面的に広がり、成田は一本の帯、関西は人工島に固まり、伊丹と福岡は街の中を通ります。滑走路の向きや運用時間、立地の違いが、そのまま地図に表れているように思います。
MAPRISEで見るには
MAPRISEの「生活施設・学区」のグループから、「上空通過頻度(航空機・参考値)」を選んでください。ログインなしでも表示できます。ご自宅や職場、気になる物件のまわりを、ぜひ眺めてみてください。
あくまで参考値ですので、重要な判断の前には、各空港や自治体の公表資料もあわせてご確認ください。ご質問やご意見は、info@maprise.jp までお寄せください。
出典・参考情報
タグ: #上空通過頻度 #航空機 #空港 #羽田空港 #成田空港 #関西国際空港 #伊丹空港 #福岡空港 #新レイヤー
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